泣いた赤鬼
泣いたところで何も変わらない
いたずらに時間が過ぎるのみ
ただ目の前のことにだけ夢中で
あいつの気持ちなど考えてもみなかった
かけがえのない「親友」は
おおくの「友人」と引換えに
にどと戻ることは無い
童話「泣いた赤鬼」は何を伝えたいのでしょう
青鬼はなぜ、赤鬼が悲しむような行動に出たのでしょう
これは自分の勝手な想像ですが、青鬼は「何もしない」ということができなかったのだと思います。
青鬼も同じ鬼、彼も人間に疎まれていたのでしょう、人間と仲良くなる方法など持ち合わせていませんでした。
しかしかけがえのない友人は悩み、苦しんでいる。
そんな彼を放っておくことはできなかったのです。
きっと青鬼は、赤鬼が悲しむことを知りながらあの行動に出たのでしょう。
彼の立場ではそれ以外に方法はなかったのでしょう。
しかしそれはただの自己満足。
自己犠牲が必ずしも美しいものではない、ということを伝えたかったのではないでしょうか。
それでも、私は青鬼の気持ちがわかるような気がします。
かけがえのない友人のためなら我が身を削ることだって厭わない。
当然痛いです。青鬼だって喜んで赤鬼のもとを去ったわけではないでしょう。
しかしただ見ているのはもっと痛い。
それがたとえ自己満足でも、何もしないなんてできません。
どうしようもなく自分勝手で、横暴で
そしてきっと、どうしようもなく不器用なんです。